本物のソウルシンガー、ＡＩってどんなアーティスト？

ロサンゼルス生まれのクォーター

AI（あい）は、1981年11月2日生まれのシンガーソングライターです。本名は植村愛Carina（うえむら あい カリーナ）で、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスで生まれて、3才で鹿児島県鹿児島市に移り同地で育ちました。
AIはロサンゼルス生まれの祖母がイタリア人のクォーターで、日本人の父と日本人とイタリア系アメリカ人のハーフである母、妹の4人家族です。父の都合で3歳の頃に鹿児島市に移り住み、その後、中学校の三者面談で進路を尋ねられた際に、母親が先生に対して「AIはLAの高校に行きますから」と勝手に言ったのをきっかけに渡米が決定します。しかし、そう言った背景には、娘が入れる高校がなかったという真相もあったようです。なお、母によれば、小学生の頃に自宅のカラオケでよく演歌を歌っていたのがボーカリストを意識し始めた原点のようです。

渡米からボーカリストレッスンの日々

AIは1996年に渡米し、ロサンゼルスのパフォーミング・アーツ・スクールに入学します。ダンスだけでなく、歌唱など音楽とパフォーマンスの全般を学びました。AIが「毎日ハローウィンパーティに来てるみたい」と形容するほど個性的で派手な格好をした人やクラスメイトの7割が同性愛者という環境に多大なる影響を受けました。LAに住むおばに連れて行ってもらったゴスペルに感銘し、FirstAME教会の「クワイア」のメンバーとなります。AIが所属したクワイアは10代の黒人で構成されており、アジア人はAIだけで当初は馴染めなかったようですが、あるときにダンスを披露したところ、皆が興味を持ってくれ打ち解けることができたそうです。

歌手デビューし、アジアで活動を展開

AIは2000年、パフォーミング・アーツ・スクールを卒業しました。そして日本でスカウトを受けたので、決まっていたアジア系3人組女性ユニット「SX4」でアメリカレコードデビューの話を断り、帰国します。BMG JAPANより『Cry, just Cry』でデビューしました。ちなみにスカウトというより、ラジオでモニカの『For you I will』を歌い探されたそうようです。
そして2005年1月に日本人として初めて韓国のテレビドラマ「快傑春香」の挿入歌として「ALIVE (English Version)」が起用されたました。4月には東宝配給アニメーション映画「クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃」主題歌の「Crayon Beats」を発表、そして5月にリリースした「Story」は8位初登場の後、売上枚数30万枚、ダウンロード件数400万件となり、同曲で初のNHK紅白歌合戦出場を果たします。7月にリリースされたアルバム『MIC-A-HOLIC A.I.』は初登場4位となりセールスも50万枚以上のヒットとなりました。
2006年4月に「Story」から約1年ぶりとなる新曲「Believe」をリリースし、フジテレビ系テレビドラマ「医龍-Team Medical Dragon-」の主題歌にも起用され、オリコン自己最高位、最高の初動売上枚数を記録しました。同年9月に「I Wanna Know」をリリースし、9月27日に5thアルバム『What’s goin’ on A.I.』をリリースしました。
2010年でデビュー10周年を迎え、2010年の第1弾シングルとして安室奈美恵とコラボレーションした『FAKE』を3月31日に発表しました。過去にSUITE CHIC名義で共演しているため、コラボ自体は7年ぶりですが、AI名義での安室とのコラボは初でした。同作はオリコン週間チャートで最高8位を記録し、『I Wanna Know』以来4年ぶりの同チャートトップ10入りを果たしました。