ホストクラブってキャバ嬢や風俗嬢がたくさん来るって本当ですか?
そもそもホストクラブはどうやって出来上がったのか
ホストクラブは女性が多額の金額を払い指名のホストとひとときの時間を楽しむ空間ですが、一体何の目的でどのようにして出来上がっていったのでしょうか。
時代は高度経済成長の真っ只中で、忙しい主人に対してお金に余裕のある主婦は少々時間を持て余していたようで、流行のダンスを踊りたいがその場所がない…。このような女性を対象に生まれたのが巨大なダンスフロアでした。これがホストクラブの起源です。
Wikipediaによれば、東京にホストクラブが誕生したのは1965年に東京駅八重洲口前でオープンしたナイト東京であると言われています。前身は「京の花」というグランドキャバレーでしたが経営に行き詰まり、大量のダンス講師を雇いその広大なフロアをいかした女性のためのダンスホールとして生まれ変わります。そのダンスホールには、休憩のためにソファーが置かれたサロンスペースがあり、講師にチップを払うことで一緒に酒を飲むことができたようです。
当時は、女性が楽しむ為の場所という感覚が今以上に強かった為、従業員の男性のお給料は小額のバックやチップはあるものの基本給などはなく、タレント性を持ったごくわずかな男性が稼げる世界だったようです。
変化していくホストクラブ
以前はホストクラブのイメージとしては深夜に営業していた事もあり「中年女性向けのいかがわしい店」という印象が強かったのですが、ホストクラブ出身のタレントやホストクラブを題材とした漫画やメディアの普及に伴い、若い女性も楽しめる店という印象が強くなっていきました。
特に人気のお店やホストはテレビや雑誌に接客のプロフェッショナルとして紹介され、2000年代にはホストをモデルとして起用したファッション雑誌が登場し社会的認知度も高まってきました。
さらに時代はネット社会を迎え、自店舗のホームページを開設する店も増え、ホストクラブの求人や所属ホストを紹介する総合サイトも誕生し、さらに若い女性に身近な存在になっていくのです。しかし、このネット環境の普及に伴いホスト関連の噂が囁かれる掲示板サイトも誕生。店やホスト個人に関するスレッド(掲示板)が作られ、客である女性同士の情報交換が盛んに行われていますが、この書き込みからしばしばトラブルになってしまうこともあります。また、ブログなどでホストのプライベートな写真を晒したりと、どんどんエスカレートしているように思えます。
エスカレートした結果、社会的な事件に発展してしまった利する場合もあり、単純に女性の癒しの場としての空間としては考えづらくなってきました。
一部のホストが、ホストクラブのイメージをクリーンなものにする運動もしているようですが、都条例により深夜帯の営業が禁止になってしまいました。そこで今の一部・二部(日の出)という営業スタイルが生まれた訳ですが、時間帯は違えどやはり現実的にはあまり何も変わっていないように思えます。
ホストクラブに通いたいが為にキャバクラや風俗で働く
こうして色々規制がかかってもどんどん勢いを増すホストクラブ業界ですが、若い女性が気軽に入店できるようになるとうことは、つまりホストへの窓口が広がったということです。確かに初回料金は驚くほど安いのですが、二回目以降はこの金額で飲む事は基本的には不可能です。二回・三回と通ううちに金銭感覚はどんどん麻痺していき、最終的には担当のホストに会いたい・喜んでほしいという目的の為に高収入な職業に転職する女性も少なくありません。
これは水商売全般に言える事ですが、収入が高い分精神的なリスクも高めです。もちろん、何か明確な目的があってこのような業界で働くのは良いと思いますが、ただただ担当の為にキャバクラや風俗で働き、そのお金をほとんどホストクラブで使ってしまうのはいかがなものでしょうか?たくさんのお金を使ったからといって、そのホストが手に入る訳ではありません。
ホストクラブという空間を楽しむのであれば、ホストを客観的に見られるような感覚が必要なのではないでしょうか。