同じお店の従業員と恋愛関係になっても良いものなのでしょうか?
そもそも水商売においての「風紀」とはどういうことなのか
今日はキャバクラの「風紀」をテーマに書いてみようと思います。
近頃、というか以前からいろいろな所で「風紀」の話を耳にします。
そもそもの「風紀」とは異性交遊の節度や、生活上の規律を意味します。
しかし、ご存知の方も多いかも知れませんがキャバクラ含め、水商売では業界用語として「キャストさんと男子従業員が付き合う」事。
つまるところ「社内恋愛」のことをいいます。通常、水商売での社内恋愛は「厳禁」です。
にも関わらず我慢できず自由恋愛に走ってしまう人がわりと多いようです。もしかしたら、今ご覧になってる方の中にも居るのかもしれません。
確かに、イエ制度も廃止された昨今、自由な恋愛自体は良いと思います。そもそも実は同じ職場で働く相手というのは心理的にも恋愛に発展しやすいのです。
まずは挙げられるのが「顔を合わせる頻度の多さ。人は心理的に頻繁に会う人へは警戒を解き、親密になりやすいのです。
これは生き物に限らず、物でもそうです。頻繁に目にする物へは、謎の安心感が生まれます。
企業が大金をつぎ込み、必死にCMを打つ理由の一つでもあります。
物へすら警戒を解いちゃうのですから、人ならなおさらでしょう。
次に、「困難な仕事を共に乗り切る」という事。
どうも心理学者のラタネさん曰く、共に楽しむより、共に辛い経験をしたほうが強い結び付きが生まれるらしく
自衛隊あたりの入隊試験が厳しいのもこれが理由だそうです。
つまり、「好きになりやすい環境」なのです。しかしだから仕方無い!とはいきません。
一般企業の「社内恋愛」とは何が違うのか
実はキャバクラでなく一般の企業ですら結構な数の会社が「社内恋愛」、つまり「風紀」を禁止しているのです。
理由としては「風紀」の乱れを未然に防ぐため。
具体的には
・不平等な評価、査定を防ぐ為
・親密な間柄になることで、大事な情報を漏らさせない為
・別れた結果、どちらかが退職となる場合を防ぐ為、等々。
これはキャバクラでも同じ事がもちろん言えますが、キャバクラと一般企業での決定的な違いは「女性が商品であること」です。
女性を「商品」といってしまうと、いささか聞こえが悪くはありますが、お客様がキャバクラにくる目的はキャストさん、つまり女性と擬似恋愛を楽しむためです。
そして、その目的は多かれ少なかれ擬似でない、より親密な間柄になる事です。
その親密になるという目的のためにお客様は数万、場合によっては数十万やそれ以上のお金を支払います。
その傍、すでに男子従業員と付き合ってます。なんて面白い訳がありません。
場合や金額によっては訴訟を起こす人もいるでしょう。
結果は人それぞれでしょうが、時間も費用も掛かり挙げ句の果ては売上減どころか職を失う可能性すらあります。
そんな退職理由なら次の仕事を見つけるのも困難を極めるでしょう。
「風紀」がバレてしまうとどうなるのか
さらにこれらに加えて殆どの場合付いてくるのが「罰金」です。
多くの場合は百万円。もう泣きっ面に蜂です。
確かに、第3者が他人の恋愛事情に関与するべきでは無いのかもしれません。
一般企業でもよほど「風紀」の乱れが無ければ、退職どころか異動もないでしょう。
しかし、忘れていませんか?
恐らく全てのお店が入店直後に「風紀」は行わないようにと「約束」を交わしています。
罰金等々もその時確認しているでしょう。
確かに大金を請求されるかもしれませんがもし罰金!という事になってもそれは元々交わしている約束を自分で破っている訳ですから仕方ないのかもしれません。
自由な恋愛もいいですが、自由には責任が伴います。自分で交わした約束ぐらいは守りたいですね。